推計によると2040年には全国の896市区町村が「消滅可能性都市」に該当するとされています。この状況の中で、関係人口と呼ばれるコミュニティの構築が必要とされ、Web3 や DAO が再注目されています。これまで行政 DX では様々な施策が実施されてきましたが、ブロックチェーン技術を活用した DAO(分散型自律組織)は、不特定多数の人々が自由にコミュニティに参加し、意思決定を行いながら活動するという、これまでにない新しい形態です。
DeNA では、令和4年12月に愛媛県で行われた「Web3.0技術を活用したみきゃん NFT 流通実証実験」、続いて令和5年に「Web3.0人材育成検証事業」をお手伝いしています。この事業では、子供の教育環境という課題に焦点を当て、コミュニティ構築、NFT の活用、リアルと連動するデジタル技術、投票による意思決定、独自のカードゲームを通じた学習などの活動を行っています。
また、観光や防災など、自治体に求められるさまざまな観点で、Web3 や DAO といった技術がどのように活用できるか、人々や街との繋がりを通じて、技術が人々の生活を豊かにする可能性についてご参加の皆さんと考える機会にできればと思っています。
2012年から株式会社ディー・エヌ・エーで Mobage のシステム開発、リアルタイム HTML5 ゲームタイトル開発、Cocos2d-x や Unity による新規ゲームタイトル開発、ゲーム実況動画配信アプリの開発などサーバーサイドからクライアントまで幅広くエンジニアとして経験。2017年、フィンテック関連の事業開発をきっかけにブロックチェーンによるシステム開発をスタート。現在は、同社の技術開発室で、ブロックチェーン技術に関する研究開発、個人として外部顧問などの活動を行いながら、エンジニア目線での、日本における Web3 やブロックチェーン技術の普及・促進活動を行っている。Web3、分散化技術が導くデジタルのすこし先の未来(https://japan.cnet.com/sp/web3nft/)を定期的に執筆中。